忍者ブログ
だららんのそのそのほほん日記
[303]  [302]  [301]  [300]  [299]  [298]  [297]  [296]  [295]  [294]  [293
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

別に水面下で何かをちょこちょことやっているわけでもなく(浮気はしていますが)、
ちょっとばかしの家庭の事情で、とたとたとしております。

ジジイを移そうかとまた思ったのですが、やっぱりタイトルがもうあれしか思いつかない。
ラスリーのぼやっきーの時も、タイトル困りましたけど。
普段そのままつけているからって、そのままつけすぎましたねー。
ラピス五話裏の小ネタもあったので、それを合わせようかとも思いましたが、今あの微妙なテンションの兄姉を置くのもどうかと思いまして、やめました。のんのこのん。
ので、ちっこいフィシュアとロシュでも置いときます。ここに。
これは、今後も表に出さないから。かなり短いですし、内容がこないだのとかぶっているので~。
でもなんか、ちっこいの書きたくなってこないだ書いてたので。そういえば、あれがあったと思いだしたので。
追記に貼り付けます。

拍手ありがとうございました!
タイトルが仰々しいのは仕様です…とか言っときます。

それから、バトンうけとっております~!
魔法ステッキ欲しい!!使いたい!ありがとうございますv

世界の終わりを乞う 0

「ねぇねぇ、ロシュ。あのね、耳かして?」
「どうしたのですか、フィシュア様」
 小さな手が手招きをする。深い藍の瞳を持つ少女は、くすくすとはにかんだ。
 いまだ少年の域を完全に脱してはいない青年は、彼女に言われた通り、傍により、膝をついた。
 少女は背伸びをして、屈んだ青年の耳に手を当て、口を寄せる。内緒話をするように、彼女はとても小さな声で、彼にだけに聞こえるよう囁いた。
「あのね、あのね、ロシュ。わたし、好きな人がいるのよ」
「へぇ、どなたなのですか?」
「サクレ様。わたし、サクレ様のことが大好きなの」
 皇宮に出入りしている吟遊詩人の名を上げた少女は、彼の耳元から顔を離して、誇らしげににっこりと笑う。
 青年は、そんな少女の様子を、微笑ましく思った。
「そうなのですか。サクレ様が聞いたら、さぞ喜んでくれると思いますよ」
 サクレとフィシュアは仲が良い。サクレが、彼女のことをとても可愛がっていることは周囲の事実であり、もちろんロシュも知っていた。きっと、このことを知れば、サクレはほんの少し驚いた後、普段から柔和な顔をさらに打ち崩して礼を言うことだろう。
 けれども、少女は首を横に振った。口に人差し指をあてて、彼に告げる。
「だーめ。これは、ないしょの話なの。だって、サクレ様はイリアナ様が好きだもの。だから、ひみつなの。だって、きっと二人とも、こまってしまうでしょう?」
 ロシュは苦笑する。七歳にしては、多少大人びすぎた発言だ。それでも、彼女は真面目な顔で言うので、青年は「分かりました」と首肯した。
「秘密にしておきましょう」
「うん、ありがとう、ロシュ。ずっとね、だれかに言ってみたかったのよ。だけど、これは、ないしょにしておかないといけないから、だれにも言ったことがなかったの」
「そうなのですか」と青年が微笑すると、少女はこっくりと頷く。
「わたしは、ロシュの“あるじ”なのでしょう? ロシュは“あるじ”の言うことにはしたがわなければならないのよ。だから、ぜったい、ないしょにしててね。これはね、ロシュ、“めいれい”なの」
「はい、確かに」
 胸をそらして宣言した少女に、青年は恭しく頭を垂れる。
 少女は、「ありがとう」と礼を告げ、彼の額に祝福を授けた。
 もうそろそろフィシュアと出会ってから三か月がたとうとしていた。それでも、まだ慣れぬ主のねぎらい方に、この時のロシュは困ったように笑みを浮かべていたのだ。
 
PR
この記事にコメントする
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
ブログ内検索
最新コメント
[10/03 あるひ]
[10/02 もふもふ]
[10/11 あるひ]
[10/11 るうあ]
[07/27 あるひ]
バーコード
お天気情報
忍者ブログ [PR]

photo byAnghel. 
◎ Template by hanamaru.